今年も信玄公祭りは盛況のようでね。前半2日はお天気にも恵まれましたし、楽しむことができました。さて、今回は性病についての所感です。
クラミジアや淋病といった古典的な性病も勢い盛んな今日この頃、臨床経験上感じるのですが、オラルセックスなど感染経路の変化によって一昔前には考えられなかった場所に性病が感染するようになりました。かつては喉からクラミジアや淋菌が検出されるのは性風俗に勤める方ぐらいでしたが、今は一般の方からも見つかるようになってきました。喉の性病は数は少ないものの、さほど珍しくもないと思っています。
ところで、甲府メンズメディカルクリニックでの診療で最近特に増えたと感じるのは尖圭コンジローマです。尖圭コンジローマもこのところ亀頭部周辺や尿道の出口付近に目立つようなものが増えました。この部位の皮膚は薄くて、症状が激しく、治療しづらいのが特徴です。この部位への感染はコンドームさえしていればかなりの確率で防げるのですが、コンドーム離れが年々加速していることでコンジローマも蔓延してきているのではないかと思います。コンドーム離れの原因としてまず思い浮かぶのはエイズに対する恐怖が薄れてしまったこと、そしてピルの解禁によって避妊具としてのコンドームの地位が下がったことです。また性教育の現場でコンドームを積極的に取り上げないことも一因ではないでしょうか。尖圭コンジローマは他の性病と比べるとまだまだ報告数が少ないですが、臨床現場の実感として増加率は最高に近いのではないかと考えています。
尖圭コンジローマを引き起こすヒトパピローマウィルス(HPV)のなかには、10-20年にわたってがんを引き起こす性質を持ったタイプのものがあります。著者の友人の婦人科医から、「若い世代で子宮頚管部の異型性をよく見かけるようになった(子宮の入り口付近にがんになりかけの細胞が見つかった)」と聞かされています。子宮頚ガン予防ワクチンの開発は素晴らしいですが、そのことで安心して性感染症へのリスク管理をおろそかにしないことを願うばかりです。
甲府メンズメディカルクリニックでは、プライバシー重視の性病診療を行っております。お悩みの方はお早めご相談ください。また包茎と性行為感染症感染リスクとの相関関係はあながち否定できませんので、その側面から包茎治療をお考えの方も一度ご相談いただければと思います。
2010年4月11日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿