2018年1月6日土曜日

梅毒患者5000人超え

年明けから厳しい寒さですが、雲一つない青空は清々しいですね。 昨日1月6日付の毎日新聞に昨年度の梅毒感染患者数が現行の集計方式になった1999年以来初めて5000人を超えたとの記事が掲載されました。都市部、若い女性の感染拡大が顕著だそうです。梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因で起きる感染症で、抗菌薬で治療すれば早期に治療をすれば完治します。1943年ペニシリンによる治療の成功によって患者数が激減したため、また不治の病ではなくなったため、若い方あるいは若い医療従事者からは過去の病と勘違いされている節があります。実際、診断や治療の経験が乏しい医師もおり、適切な検査をしないために梅毒が発見されにくいという事実は否めません。梅毒は特に20代の女性で増えているとされ、妊娠前や妊娠中に感染すると、胎盤を通じて胎児も感染する「先天梅毒」になり、生まれた赤ちゃんが死亡することもあります。繰り返しますが、梅毒は早期発見で完治する病気です。ですから、疑わし行為、症状を自覚されたら必ず性病科にて適切な時期に適切な検査を行い、疑いを排除してください。初期梅毒疹は軽い皮疹でたいていの方は皮膚科など受診されると思います。ただ、ここで適切な検査をしなければ梅毒は判明しません。見当違いの治療でも皮疹がひいてしまえば、潜伏した状態でやり過ごされ感染は拡大します。梅毒に限らず、性病一般に言える怖さがここにあります。クラミジアや淋菌などで膿が出ても、しばらくすると引いてしまう(女性は特に普段からおりものがありますから気づきにくいです)、発熱や咽頭痛も症状が治まってしまいさえすれば風邪だったのかなとやり過ごしてしまう。それが一番危険なのです。疑わしい行為後のこれら症状には敏感になっていただきたい、そしてできる限り予防を心掛けて頂きたいものです。

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