2015年12月9日水曜日
性病注意報
素晴らしい晴天ですね。冬の空気と冬の空です。
さて、今年は国内の梅毒増加傾向についてすでにブログに何回か書きましたが、アメリカでも先天性梅毒が増加傾向にあると米国家庭医学会が警鐘をならしているそうです。11月下旬、同学会がこれまで減少していた先天性梅毒が再び増加傾向に転じたとの調査結果を報告しまし、最初の妊婦検診の際に梅毒の検査を行うことを推奨し、さらに、梅毒リスクの高い妊婦や梅毒の流行地域では妊娠第3期と出産時にも再度梅毒検査を実施することを勧告したそうです。日本でも今夏以降、たびたび梅毒に対する注意喚起がなされ、殊に女性の感染拡大が警告されています。抗生物質の普及に伴い、日本をはじめとする先進国では重症の梅毒患者を見ることはほとんどなくなりましたが、それでも根絶されたわけではないですし、それどころか着実に感染者は増加しているのです。この状況を放置すれば日本でも先天性梅毒児の出生が多くなるでしょう。先天性梅毒を含め梅毒予防は(1)男女間の梅毒感染の予防と(2)母子感染の予防の2点が重要です。妊婦検診を受け母体梅毒の発見と治療を適切に行えば先天性梅毒発症を防げる場合もあります。でも本来は妊娠、出産を望むのであれば、事前に梅毒に感染している妊婦については治療をしパートナーも治療をすることが大切ですし、本来は妊娠等を考えていなくても自分自身あるいはパートナーの性的履歴をしっかり把握しておくことも重要です。厚生省の統計からは梅毒の増加とHIVの感染数の関係を証明するデータは読み取れないものの、梅毒の感染拡大はHIV感染症の拡大にも影響を与える事は間違いないく、臨床の現場ではHIV/エイズと梅毒、B型肝炎、クラミジア、A型肝炎、赤痢アメーバの重複感染するケースが多く見受けられます。チャーリー・シーンさんがHIV感染を告白した際に5000人の女性と関係をもったと言って、そちらの発言にむしろ驚かれた方も多いかと思いますが、やはり奔放に無分別に性交渉に不特定多数の相手と多数の関係を持てば性病感染のリスクは上がりますし、性病に重いも軽いもないと思いますが、あえて言うならより重篤な命にかかわる性病の感染率も上がるのです。自分自身の命に直結する病気だけが命にかかわる病気ではありません。HIVや梅毒と知らず妊娠して子に影響を及ぼした場合、その子の人生はどうなるでしょう。あるいはクラミジア感染によって将来的に不妊になったらどうでしょうか。命に関わる問題です。しっかりと予防をし、疑わしい症状を感じたりした場合にはすぐに専門のクリニックにご相談ください。12/12(土)ご予約可能です。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿