2026年5月1日金曜日
性病の傾向
ここ10年の性病の動向について書きたいと思います。10年前と比較して、何といっても最も警戒すべきは「梅毒」の流行です。感染経路は以前と変わらず性行為がメインですが、母子垂直感染も増えていますし、感染者数と感染の広がり方がこれまでと大きく異なります。日本国内における「梅毒」の感染者数は、1967年に約11000人が報告されて以降、長期にわたり減少傾向が続き、撲滅されたと言っていい水準にまで減少していたためほんの15年ほど前までは医療者ですらほとんど出会うことのない過去の病気と言っても良いくらいお目にかからないものでした。私は研修をたまたま吉原に近い総合病院で受けましたので医師生活の早い段階でこの病気について色々と学ぶことができました。2011年頃からでしょうか梅毒感染者は再び増加に転じ2021年以降は急激な伸びを見せ2023年の報告数は14906⼈と50年に⼀度の⼤流⾏期に⼊ったと言われています。実際当院の梅毒要請患者数も世間一般の流行と並行して伸び続けてきました。ただ梅毒は早期であれば、適切な時期、適切な量のペニシリンの内服で完治します。すでに治療法が確立している病気です。早い段階で適切な治療を受ければ、必要以上に怖れることはないのです。ただし放置すると重篤な後遺症に繋がりますからお心当たりの方は専門の医療機関をご受診ください。梅毒の派手な流行にかくれて尖圭コンジローマや前回取り上げた性器ヘルペスも増加傾向にあります。注意したいのはいずれにせよ20代の若い世代の患者の増加です。理由としてはありきたりですが性行為の低年齢化、性に関する知識不足、そしてコンドームの不適切な使用が挙げられています。特に15〜24歳の世代で新規感染の約半数が集中しており、自覚症状が少ないまま感染が広がっていると分析されています。体の異変、女性ならおりものが増えた、男性なら恥垢が増えた、ともにニオイがきついなど、こんなもんかと思わずに敏感になってほしいと思います。入浴習慣も大切です。入浴といってもシャワーではなくきちんと湯舟につかる入浴です。性病は梅毒に限らず早期発見早期治療で治るものが多いです。だからこそ自分の体、体の変化、症状に敏感になって、何かあれば恥ずかしくも怖くもないのですから専門医療機関にかかっていただきたいと思います。甲府メンズメディカルクリニックはGW中も開院しております(050-1033-8926)。
2026年4月29日水曜日
性器ヘルペス
性器ヘルペスとは、ウイルスの一種である単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)を病原体とする主に性行為で感染する疾患で、性器やその周辺に水疱性病変や浅い潰瘍が形成されます。初発では外陰部の水疱や潰瘍病変があらわれ、激しい痛みを伴うため大変苦痛が大きいです。またヘルペスウイルスに一度感染すると、体内からヘルペスウイルスを取り除くことはできません。ヘルペスウイルスは神経をつたって、主に腰仙髄神経節などに潜伏感染し、潜伏感染したヘルペスウイルスは風邪、過労、深酒、免疫力低下など何等かの外部要因によって再活性化し、再び神経をつたって、元の場所の粘膜や皮膚に病変を表します。そのため、一度ヘルペスウイルスに感染した人は、長年にわたって再発を繰り返します。ただ再発では無症状の方も多く、気づかない間にパートナーに感染をさせてしまうこともあります。単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)は主に口唇やその周囲に感染し、単純ヘルペスウイルス2型(HSV−2)は主に性器に感染するのですが口唇ヘルペスにかかったことがある人とのオーラルセックスで口から性器にHSV−1が感染することもあり、逆にHSV−2の初感染経路はほとんどが性行為ですが、性器同士の接触がなくても唾液などを介して感染させてしまうこともありえます。一見病変がなく正常に見える性器や肛門部の皮膚からの伝播や、ヘルペスの自覚症状が全くない時でも粘膜や分泌液などにウイルスが含まれている場合は感染することもあります。治癒後も女性は特に月経時、男女とも性行為、免疫力が低下したときなど様々な誘因で再発を繰り返します。繰り返しますが男女ともに感染していても無症状の場合があり、一度発症してしまうと再発率が非常に高い性感染症といわれています。大事なことは初発にせよ再発にせよ早期発見早期治療です。お心当たりの方は当院までお問い合わせください(050-1033-8926)。GW中も対応可能です!
2026年3月19日木曜日
マイコプラズマ、ウレアプラズマ感染を放置すると・・・
マイコプラズマ・ウレアプラズマは、主に性行為(オーラルセックス含む)で感染する非クラミジア性の性感染症(STI)で、今日ではクラミジアよりもマイコプラズマ・ウレアプラズマが流行しています。クラミジアは聞きなじみのある性病の一つということで淋菌や梅毒と並んでクラミジアの検査をしてくださいとクリニックにいらっしゃる方は多いです。ただクラミジアは陰性ですよ、とか淋菌は陰性ですよといった結果が出てなまじ安心して症状を放置してしまうのは問題です。原因行為があり、男性なら尿道違和感や痒みあるいは膿が出るといった症状があれば例え淋菌、クラミジアでなくても別の菌に感染していることがほとんどです。女性の場合は厄介で尿道炎や膣炎を引き起こします。排尿時の違和感や痒み、おりものの増加が主な症状なのですが、これって日常的にあまり違和感を覚えない方も多いのではないかと思いますし無症状のことも多いのです。放置すると男女ともに不妊症や母体としては流早産の原因となります。初期に十分な治療ができないとクラミジアやマイコプラズマ、ウレアプラズマなどのは体の奥に侵入していきます。進行状況の順番に子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎となってゆきます。子宮内膜炎では下腹部の痛み、生理痛、不正出血が主な症状です。繰り返しになりますが流産の原因にもなりますし卵管炎になると生理痛のほか、卵子の通り道である卵管がふさがってしまって不妊症の原因になります。性感染症は放置したり繰り返したりすると男女ともに不妊の原因となりますから、まず男性が気付きパートナーの女性と共に検査治療を受けるということを大切にしてほしいと思います。
2026年1月7日水曜日
明けましておめでとうございます
私には迷信信捧は全くないですが、相場では「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱」などという格言がって、その通りなら一昨年(2024年は辰)、昨年(2025年は巳)と高値を追ってきた相場が、午年の今年に入ると後半にかけて尻下がりに入るそうです。さて、どうなることでしょう。干支つながりでいうと今年は60年に一度の丙午(ひのえうま)で丙午は迷信から出生率が極端に下がるそうです。とある社会人口学的行動学の研究論文によると前回丙午1966(昭和41)年の翌年は性病罹患数の増加傾向がみられたそうで、これが出生を避けるための家庭内禁欲と相関していると分析していました。数字は嘘をつかないですから因果関係はどうあれ性病の増加は頂けません。皆さまくれぐれも気を付けてお過ごしください。万一かかってしまったら是非ご相談ください。良い一年となりますように、
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