2011年9月2日金曜日

耐性型淋菌のこと

台風への備えは済んでいますでしょうか?ゆっくりと進む雨台風のようですので、ご注意ください。
それにしても蒸し暑いですね。熱帯か亜熱帯の気候のように感じます。天高く・・・の秋が待たれます。
さて、今日は多剤耐性型の淋菌の話です。
淋菌感染症はクラミジア感染症と並んで最も流行している性病の1つで、世界的に見れば減少傾向にあるといわれていますが、日本、韓国をはじめとするアジア地域では未だ猛威をふるっています。エイズへの関心が薄れコンドームの使用が減ったこと、手軽な風俗店の氾濫、咽頭(口内)に菌を持つ人が増えたこと、耐性菌が増加したことが淋病増加の原因と考えています。風俗嬢の半数が淋菌性咽頭炎に感染しているというデータもあり、恐ろしいことにそのほとんどが無症候性ですから保菌の自覚のないまま営業を続けます。お客さんである男性は女性よりも自覚症状(尿道違和感、排尿通、ウミなど)が出やすいので、被感染者の段で始めて病院にかかるというわけです。問題を深刻にしているのは薬剤耐性淋菌の顕かな増加です。薬剤耐性淋菌とは、抗生剤が効きにくい淋菌のことで、よく使われる抗生剤ほど早く効きが悪くなるのが厄介な点です。ペニシリン系はほぼ効きませんし、ニューキノロン系の製剤も多くが淋菌に対して効きずらく、さらに他の系統の抗生剤に対しても耐性は明らかに増加しています。淋菌治療は確実に難しい症例が増えています。ただ幸いにも全く抗生剤が効かない淋菌の出現は臨床経験上、また性感染症学会の報告などでも見ておりませんのでご安心ください。あえて申しますと、保険診療機関で扱う薬剤は、多用されているがために耐性菌化しやすく、飲んでも治らないという難しい状況にあります。中途半端に服薬して症状が落ち着いたからと抗生剤の服用を中途半端にやめてしまうことで、耐性菌は発生します。日本で流行している耐性型淋菌は菌そのものの変異ではなく、出所を同じくする(風俗です)耐性型淋菌が性交を介して人から人へうつってゆくことによります。
当院では、患者様の症状ごとに幾つかの抗生剤をうまく組み合わせてゆくことで確実に完治しています。2種類~の抗生剤の使用で、おおむね2週間ほどで完治しますが、それでも4~5日余計にかかる厄介な例も増えてはいるのですが、指示に従ってお薬を服用し、パートナーの方にも配慮していただければ大丈夫です。先にも書きましたが、例えば1週間で全く症状がとれる場合でも、尿道の奥には菌が眠った状態で残っているケースが多く見られますから、症状がなくなった=治ったと勝手に判断し服薬を中止するのは非常に危険です。出したお薬は用法用量厳守で完全に飲みきっていただきたいと思います。繰り返しますがこういった自己判断こそ耐性菌発生の温床です。耐性菌の出現は治療を困難にはしていますが、決して治せないものではなく、2度目以降の感染でもきちんと治療さえすれば完治します。保険診療機関のお薬で治らず、病院を転々とした挙句に心配のピークに当院にお越しいただく患者様もいらっしゃいますが、効く抗生物質をきちんと選択すれば直すことは可能です。県内唯一の性病診療専門クリニックである当院にご相談ください。だからといって「治るんだからいいや」と風邪にでもかかったような感覚で無防備な性交渉を繰り返すようなことはお控えください。症状があったら、早期検査と適切治療、再発防止を心がけることです。ひどくすれば男女ともに不妊の原因にもなりますから、将来とパートナーを慮ってご用心ください。
9月10日(土)診療予約承りますが、性病診療など急患には随時対応しております。お気軽にお問合せください。

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