2023年2月20日月曜日

コロナか性病か

新型コロナウイルス感染症が完全制圧されるということは性質上あり得ないことと思いますが、コロナをとりまく社会的状況などがかなり落ち着きほぼ事態が収まる状態、つまり「収束」は目指せるのかと考えております。事実、5類相当の感染症への移行やマスク着用の個人判断に関する言及が厚労省や専門家会議から発信されておりますので、現在は収束間近な状況と言ってもよいのかと思います。 ところで、この3年間、コロナを疑っていたところ実は性病だったという事例が多々ありました。臨床経験上、性感染症はコロナと合併することが多いのかと思っておりますが、例えば喉の異変が性感染症だった事例でご紹介させて頂きますと、喉の違和感、軽いイガイガや痛みが続いて新型コロナウィルス感染を疑ってPCR検査を何回受けても陰性、耳鼻咽喉科では原因不明であったとのことで、巡り巡って性病検査したところ、咽頭クラミジアが陽性だったという方がいらっしゃいます。コロナ禍で皆が様々な行動を自粛してきましたが、性行動だけは例外のようです。昨シーズンなどはインフルエンザや他の感染症が軒並み減少傾向、ものによってはほぼゼロであったものが、性感染症ばかりは横ばいが続いていて梅毒に至っては現在の方法で統計を取り始めた1999年以降最多を記録しています。性感染症のハイリスク層の行動様式はコントロールできないというのが実情です。性感染症も早期発見、早期治療が必須です。疑わしい症状や行動履歴のある方は是非当院にご相談ください。また、今後一般にはコロナが「収束」に向かいニュースに取り上げられることもなくなるでしょう。でも風俗利用が原因での性感染症にはコロナが合併する可能性が少なからずあることは覚えておいていただきたいと思います。例え流行状況が収束しても、コロナは未だ重症化が恐ろしく後遺症もきつい病気であることにかわりはありません。性感染症もコロナも早期発見、早期治療が大事です。コロナは時間の経過とともに治ることがありますが、性感染症は放置して治ることはありません。将来の不妊症にもつながります。性感染症には治し方がありますので是非とも性病科の当院にご相談ください。

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