2011年6月5日日曜日

EDはいろいろな病気のマーカーです

富士山頂の雪もだいぶ溶けて瓜のような縦縞模様、雄々しい感じです。それにしても今日はだいぶ蒸しますね。雲も厚く、それでいながら紫外線は強そうな感じ。暗くて本降りの日よりも、むしろこういう空模様のほうが夏へ向かう梅雨という季節、期間全体のイメージです。
さて、今日は少々まじめなお話をしたいと思います。EDというと仕事のストレス、性生活のリスクや男性としての自信喪失といった精神的ダメージに着目されることが多いような気がしますが、実は健康、身体にとって重要な疾患であると最近では言われています。糖尿病や高血圧などの生活習慣病、ひいては心筋梗塞、脳卒中といった脳・心疾患発症のサインである可能性が指摘されるようになってきたのです。勃起はそもそも性的刺激によって陰茎に大量の血液が流入することで起きる現象です。大量の血流を受け入れるためには陰茎の血管がしなやかに拡張する必要があります。逆に見れば陰茎の血管が硬くなったり詰まったりした場合に十分な血流量を確保できず勃起不全がおきるというわけです。となると、血管は全身をくまなくめぐるもので局所的な器官ではありませんから、当然陰茎以外の血管の詰まりや硬化についても推定しておかなければなりません。陰茎の海綿体の動脈は比較的細いので最初に症状が現われると考えられますから、EDは心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす心臓冠動脈などの動脈硬化のマーカーとも言えるわけです。また、糖尿病に代表される生活習慣病とEDが深く関わっていることは周知の事実ですが、血糖値の高まりは動脈内皮の障害と硬化の進行を促します。血糖値の高低は検査数値になってみなければ自覚できませんが、動脈硬化からくるEDは自覚できる症状ですので、これからもEDは動脈硬化や高血糖、高脂血症のバロメーターということができるわけです。もちろんEDが重篤な疾患に直結するわけではありませんが、性生活を脅かすにとどまらない可能性についてお知り置きいただきたいと思います。
とはいうものの、かかりつけ医などに生活習慣病の延長で診療のついでにEDの相談も、となるとやはりしにくいという声は根強くあります。そんなときは是非、ED診療に長けた当院をご利用ください。初診時に確かな診察で処方をいたします。
最後に、最近ではED治療薬が血管の拡張作用を助ける薬である点に注目が集まっています。動脈硬化をおこして機能が低下した血管を蘇らせる可能性が指摘されているのです。血管のアンチエイジングとしてED治療薬を用いる研究もされていて、第一の効能が勃起力の改善であることはかわりませんが、より幅広い薬として利用されるときが来るかもしれないですね。

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