2011年6月16日木曜日

クラミジア警報発令します!

どんより曇り空ですね。このところ陽は出ても厚い雲の間ちょっとだけという日が多いです。水墨画のようでなかなか綺麗でしたが、あまりこういう天気が続くとすっきりとした晴天にならないかと思ってしまいます。
さて、本日は勝手ながら性病診療最前線基地から甲信地方にクラミジア警報を発令したいと思います。現在、最も感染者が多い性感染症がクラミジア感染症です。病原体は、クラミジアトリコマティスという非常に弱い細菌で、人の細胞に寄生して繁殖します。クラミジアは性感染症ですから、精液・腟分泌物(ちつぶんぴつぶつ)・血液・唾液などの体液交換があるようなセックスや、それに類似する行為以外での感染はほとんどないと言われているのですが、目に感染してトラコーマという重篤(じゅうとく)な結膜炎をおこす型もあります。自分の目はもちろん、同居のご家族とくにお子様のお世話などでクラミジア性結膜炎などを感染させてしまうような例もありますのでご注意ください。その意味では前述のセックス以外での感染がほぼないというのは間違いで、お風呂のイスやタオル、膿のついた下着などを無造作に放置することは避けていただかないと、同居のご家族など生活をひとつにする方々や性器以外の部位への二次感染は否定できません。
ところで、男性の場合、感染のきっかけとなる性交渉後1~3週間で尿道から水っぽい分泌物がでたり、尿道のかゆみ・違和感・不快感または排尿時の痛みといった症状が出ます。放置していると副睾丸が腫れてしまい子供ができなくなることもありますので早期検査と治療をお勧めいたします。そして男女とも咽頭に菌がつくことがありますが、喉には痛くなったり、腫れたりまたは赤くなったりといった症状がほとんど出ないのでむしろ要注意です。性風俗店であたりまえのように行われるオーラルサービスにより、咽頭からクラミジアに感染するケースが非常に増えています。6月上旬、クラミジアトリコマティスを持っていたデリヘル嬢が甲府近辺でお仕事をされていたようで、当院へのご相談や診療が非常に増えています。今後はオーラルでもコンドームを使用して防御してください。残念ながら今回疑わしい症状がおありでしたら是非ご相談ください。泌尿器科の保険診療では治せないものを徹底的に治しています。6月16日(木)性病診療承ります。

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