2018年7月28日土曜日

梅毒がとまらない

嫌な台風ですね。線状降水帯とか、一昨年は東北地方に台風が初上陸したり、ついには台風が本州上陸後に東から西へと陸地を進むそうです。これは観測史上初とか、本当に天候変動を実感させられる出来事の連続で怖いです。加えて火山やら地震やら、気象庁や自治体に注意してくださいと言われても、どうすればよいのかわからないスケールの災害を身近にひしひしと感じております。ところで、どうすればよいかわかる災厄というものもございます。性病です。今年に入ってからも梅毒パンデミックが止まりません。性行為などで感染する梅毒ですが、昨年は44年ぶりに報告数が5000件を超し、今年も現段階で昨年を上回るペースで症例が報告されております。予防はできます。不特定多数の人との性行為を避けること、性行為の際は最初からコンドームをつけることです。ただしコンドームは避妊具であって性病防止器具ではありませんので万全とはいえません。これまで患者の大半は成人男性だったのですが近年の流行では20~30代の女性にも広がりをみせています。女性への感染がひろまったことで男性もさらに感染増ともはやとどまることを知らない感じです。風俗産業に従事する方のみならず一般へのひろがりも気になるところです。初期症状を見逃さないこと、疑わしい行為をしたら適切な時期に正確な検査を受け必要に応じ早期に治療を開始してください。1期から3期まで、その都度おかしいなという症状は出ますが、見過ごせば症状は自然にひいてしまい、その後は長い潜伏期間に入ります。そうすると知らずに感染させてしまうわけです。ご自身の健康にとって忌々しき事態であることはもちろん(4期に入ったら大変です)、感染源となってしまうことは更に問題です。梅毒は治る病気です。まず、感染しないよう気をつける、そして症状を見逃さないよう気をつけるを心がけて下さい。

2018年4月15日日曜日

とにかく予防、早期発見を!

和菓子屋さんの店頭、桜餅からチマキ、柏餅へと変わりましたね。どれも葉の香がうつりとても美味しく頂けるのですが・・・。 さて、古い資料を整理していて見つけたのですが、米国で2年ほど前に発表された研究結果によると、陰毛の手入れ(脱毛・剃毛)頻度が高いほど、性感染症のリスクが高まる可能性があるとのこと。研究規模も大きくなく設問に対する回答が自己申告だったようですから、さらなる研究結果が待たれるところではありますが、仮説としてはアリですね。性感染症のほとんどは性的接触を介する皮膚や粘膜の病変との直接接触によるものとなっていますから、剃毛などで剃刀等を用いれば皮膚に傷がつくこともあるわけで、繰り返し行えば当該部位の皮膚は弱くなります。これは主に女性が注意すべき点かもしれませんが、男性しかり、剃毛する方もいらっしゃるかもしれませんし、皮膚の傷といえば、同様に、これからの季節、蒸れてできた亀頭包皮炎などを放っておくと性感染症に感染しやすい状態となってしまうわけで、ハイリスクのメカニズムは一緒です。皆さん、予防第一です。傷のある状態でのセックスは避けてください。またコンドームは性感染症予防具ではありませんが、しないよりした方が良いに決まっています。それでも心配になってしまったら、次は早期検査、早期治療に限ります。甲府メンズメディカルクリニックでは原因行為後、症状がなくともなんとなく不安という方でも診察、検査を行える性病科クリニックです。ご心配の向きは是非一度お越し下さい。

2018年3月31日土曜日

HIV

花の季節から新緑の季節へと移りつつありますね。春半ばといったところでしょうか。甲府メンズそば遊亀公園の桜はまだ綺麗です。 今年1月、内閣府が2000年以来久々にエイズに関する世論調査が行ったそうです。かれこれ40年前になるでしょうか、発見当初「エイズは死に至る病」と言われ恐れられていましたし、社会的背景から差別も生まれました。ただ、現在ではHIVウィルスに感染したとしても、適切な治療法がありますから決して「死に至る病」ではないのです。にもかかわらず誤解している人が半数以上いることが(18歳以上の日本国籍の3千人に調査。1671人(55・7%)から対面で有効回答)わかったそうです。正しい認識が広まっていない実態は憂慮すべきでしょう。でも2000年に入ってHIV感染症の治療は劇的に躍進しています。今では毎日1錠薬をのむだけで、血液検査でHIVが検出されない状態が続き、免疫の機能が下がることで起きるエイズを発病することもなく、他者にうつす危険もほとんどなく普通に生活することができるようになっています。90年代薬害エイズ事件の被害者たちは重い副作用や耐性ウイルスのことを気にしていました。当時は大きなカプセル剤を1日20カプセル5回にわけてのみ、大量の水分補給をせねばならず貧血や腎機能障害などの副作用もありました。それが2000年代に入ってすぐに1日4カプセル、2カプセルと摂取量も減り副作用も軽減されてきました。最近の感染者は発症をおさえるための服薬に関する心配をすることはまずありません。それほどHIV感染が普通の慢性病に近くなっているのです。もちろん、HIVキャリアにならないことは大切です。でも万一にも感染がみとめられた場合、早期に治療を開始し正しく付き合ってゆくことが最善策なのです。HIVに限らず、昔の流行り病と思われていた梅毒が猛威をふるっていることをこのブログでも何度も取り上げています。正しい情報、知識を持つことが大切です。何らかの症状が心配で、あるいはあの時の行為が気になってという段になったら、いたずらにネットで情報収集し不安をかかえるのでなく、専門の医療機関で正しい知識を得るよう、そして検査、必要に応じて治療を開始してください。早いに越したことはありません。甲府メンズメディカルクリニックは4月7日8日と診療時間調整可能となっております。

2018年2月28日水曜日

2月も終わり

2月最終日です。穏やかな天気ですが、嵐の前の静けさみたいですね。明日は全国的に荒れた天気になるとか・・・通勤通学のことは意識しつつ、それ以外のことってついつい油断してしまいますよね。でも風に飛ばされそうなものとか屋内にきちんとしまった方がよさそうです。 ついつい油断といえば、風俗利用は本当に気を付けて頂きたい。全国的に爆発的流行を見せている梅毒ですが、その病原体は粘膜と接触することで感染し、感染力は、HIVなど他の性病と比べ非常に強く、オーラルセックスによる咽頭部への感染、アナルセックスによる直腸への感染など、性行為の方法によって性器以外の場所にも感染します。口に梅毒の病変部分がある場合は、キスでも感染しますし感染者とのコップや箸の使い回し、皮膚に傷のある状態での愛撫などでも感染の可能性があるのです。感染後3週間では無痛性のしこりなど第1期の症状が出ます。3か月後から数か月たつと梅毒に特徴的なバラ疹と呼ばれる全身に赤い発疹、あるいは顔、手足にピンク色のあざが出現する第2期に入ります。症状は人それぞれです。前後の状況からたまたま蕁麻疹かなにかと勘違いしてしまったりして、第2期の症状を見逃してしまうと年余にわたり潜伏期間に入りますから、ご自身の体もさることながら、パートナーにとって非常に危険な状況になります。早期に治療をすればその分短い治療期間で治ります。県内でも患者さん発生しています。原因行為3週間から検査可能ですので疑わしい方は早めに検査を受けるよう強くお勧めいたします。

2018年2月25日日曜日

加齢と包茎

冬季オリンピックが閉幕しました。そして気づけば早くも3月に突入しますね。卒業、転勤のシーズン、年度末と3月4月も何かと気忙しく、次に一息つく頃にはGWでしょうか?こんな風に先のことばかり考えると歳を取るのが早まりそうなので止めることにします。 さて、包茎治療についてです。カントン包茎や真性包茎といった機能的に問題のある包茎については若いうちに対処される方が多いかと思いますが、仮性包茎となりますと、いつかは・・・と思いながらタイミングを逸し、気づけば40代が過ぎてしまったという方も多いのではないでしょうか。性感染症や不衛生など包茎の弊害はずっとついてまわるものですし、一昔前に比べファッションや食生活やキャリアなど今のミドル、シニア世代は若い世代と同等にアグレッシブに楽しむ方が多いように感じますから見た目コンプレックスなども若い方だけの問題ではなくなってきているのかなと思います。加えて中高年ともなりますと、親の介護などを経験する方も多く、翻って、将来、ご自身が入院した場合や介護が必要になったときのことが気になりだしたりもして、若い方に比べてより一層包茎治療をしてみようと思う機会も増えてくるのではないでしょうか。先日当院にいらした方は、若いころは違ったのにここ最近包茎が気になるとおっしゃるのです。診察の結果、その方には、中高年となると顔をはじめ全身の肉や皮膚がたるむように、包皮も例外でなく「たるみ」の影響ですとご説明いたしました。若いうちになかった問題でいろいろ悩まれることも多いと思います。これって包茎に限ったことではないですよね。いわゆる体力の衰えやら生活習慣病の出現やら、人間は年齢とともにこんなこと今までなかったという新しい問題に直面するものです。話にはきいていてもいざ自分におこるとなかなか受け入れがたいものがあります。これって仕事や私生活や性生活にも支障をきたしますし、男性更年期を早めたり悪化させたりする精神衛生環境です。取り除ける憂いは早目に取り除きましょう。包茎治療をお考えの場合には是非一度当院にご相談ください。

2018年2月23日金曜日

梅毒

寒の戻り、久々に強烈な寒さのような気がします。でも、寒さのお陰で一度咲き始めた梅の花はむしろ長くきれいな姿が続くような気がしますし、こんな気温でも風にのってふとよい香りが漂ってきて春を感じます。 さて、梅といえば・・・こちらは有り難くない梅、梅毒大流行についてです。昨年来しばしばブログで取り上げていますが、今年に入っても一向に落ち着く気配がありません。一般紙や検索サイトのトピックスでもしばしば取り上げられていますから、皆さんけっこう認識されているのではないでしょうか?怖いですがこれはむしろチャンスです。医療関係者以外にも広く知っていただくことによって、疑わしい症状がある場合、あるいは危ない風俗に行くなど原因行為に心当たりがある場合に早めに専門医療機関で診察を受けようと思っていただければ幸いなのです。梅毒は昔の病気ではなく、今最も旬な性感染症です。ぜひぜひ適切な時期に確度の高い検査を行ってください。昔と違うところ、梅毒は治るということです。ペニシリンという抗生物質の発見によって確実に治る病気になっています。今のところ耐性化して抗菌薬がまったく効かないということはなく、何かしらの抗菌薬で必ず治りますし、早めに治療を開始すればそれだけ短い期間で治すことが可能です。ただ、母子感染による先天性梅毒で赤ちゃんに後遺障害が残ってしまうことはあり得ます。ですから、大事なパートナーのためにもご自身のためにも早めの診察、検査を意識していただきたいと思います。これまでは県外、あるいは海外でかかってきた方が多かったですが、県内でも梅毒は発生しています。ご注意ください。

2018年2月18日日曜日

包茎・・・早漏?

日が伸びたり、気温が低くても日差しはなんとなく暖かだったり、木の芽が膨らんできたりと、なんだかんだ春めいてきたなぁと感じていた今日この頃ではありましたが、今夜は冷えますね。風も強いし、久々に厳しい寒さを感じています。週明けも寒気がやってくるとか。インフルだけでなく普通の風邪にもご用心ください。 さて、早漏を気にされる方がしばしばご来院になります。私はED薬と一緒に早漏防止薬をお奨めすることが多いのですが、早漏の一番の原因は精神的なものだということはご存知でしょうか?包茎は早漏になりやすいと、早漏改善のために手術を希望される方もいらっしゃいます。でも、肉体的といいますか機能的な意味で「包茎=早漏」ではないということは皆さんに申し上げております。日本人に多いと言われる仮性包茎ですが、勃起時、普段は皮で覆われている亀頭が外部からの刺激に敏感になりやすく早く射精に至ってしまうこともあるかもしれません。でも全員が全員そういうわけではありません。包茎を治せば普段から下着にこすれたり刺激に強くなるのは確かで、ある程度早漏が改善するかもしれません。でも、そもそも早漏って相対的な観念でしかないのですよね。パートナーからの指摘があったとして、同じ時間をかけても、ある方は十分と感じ、ある方は早すぎると感じるかもしれないではないですか。自分の満足だけを基準に?だったら早いも遅いもそこまで重要な要素ではないかもしれない。やはり相手あってのことで、その気遣いというか、気苦労というか、自信のなさというか、それが一番の問題なのです。自信をもって臨むに必要なED治療薬等処方いたしますのでお気軽にお問合せください。

2018年1月21日日曜日

咽頭クラミジア

週明けは寒波がやってくるそうですね。インフルエンザも流行っていますし、寒さ、乾燥対策はしっかりしましょう。季節柄、風邪による喉の症状も多いかと思いますが、咽頭クラミジアは風邪と症状がとてもよく似ています。また、しばらくすると自然と症状が治まるあたりも風邪っぽい感じがして勘違いしてしまうものです。風邪かもしれないけれど、疑わしい行為があった場合は要チェックです!喉はオーラルセックスで感染しやすい部位ですが、主な症状は喉の痛み、咳、クラミジアが喉から感染すると、咽頭炎(咽頭クラミジア)を発症します。喉が赤く腫れ、痛みや違和感を覚えます。痰をともなわない乾いた咳が出ることもあります。これって本当に風邪そっくりです。気になったら検査にお越し下さい!

2018年1月6日土曜日

梅毒患者5000人超え

年明けから厳しい寒さですが、雲一つない青空は清々しいですね。 昨日1月6日付の毎日新聞に昨年度の梅毒感染患者数が現行の集計方式になった1999年以来初めて5000人を超えたとの記事が掲載されました。都市部、若い女性の感染拡大が顕著だそうです。梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因で起きる感染症で、抗菌薬で治療すれば早期に治療をすれば完治します。1943年ペニシリンによる治療の成功によって患者数が激減したため、また不治の病ではなくなったため、若い方あるいは若い医療従事者からは過去の病と勘違いされている節があります。実際、診断や治療の経験が乏しい医師もおり、適切な検査をしないために梅毒が発見されにくいという事実は否めません。梅毒は特に20代の女性で増えているとされ、妊娠前や妊娠中に感染すると、胎盤を通じて胎児も感染する「先天梅毒」になり、生まれた赤ちゃんが死亡することもあります。繰り返しますが、梅毒は早期発見で完治する病気です。ですから、疑わし行為、症状を自覚されたら必ず性病科にて適切な時期に適切な検査を行い、疑いを排除してください。初期梅毒疹は軽い皮疹でたいていの方は皮膚科など受診されると思います。ただ、ここで適切な検査をしなければ梅毒は判明しません。見当違いの治療でも皮疹がひいてしまえば、潜伏した状態でやり過ごされ感染は拡大します。梅毒に限らず、性病一般に言える怖さがここにあります。クラミジアや淋菌などで膿が出ても、しばらくすると引いてしまう(女性は特に普段からおりものがありますから気づきにくいです)、発熱や咽頭痛も症状が治まってしまいさえすれば風邪だったのかなとやり過ごしてしまう。それが一番危険なのです。疑わしい行為後のこれら症状には敏感になっていただきたい、そしてできる限り予防を心掛けて頂きたいものです。

2018年1月1日月曜日

明けましておめでとうございます!

新年明けましておめでとうございます。 当院、昨年9月に開院10周年を迎えております。11年目の今年も患者様のニーズにおこたえできるクリニックでありたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。