2011年10月16日日曜日

性病は何科にかかるもの?

仕事の合間にちょっとだけ「甲府だいすき祭り」を覗く時間がとれました。楽しかったです。天気ももったし、言うことのないお祭りでした。
さて、性病疑いでお困りの患者様が、何科のクリニックにかかればよいかすらわからなかったという話をしばしば伺います。性病は感染経路が泌尿生殖器ということですが、感染症という点に焦点を当てるなら内科の病気とも言える訳で、例えばクラミジアは今では性病と思われていますが、トラコーマという目の病気として先に世間にデビューしているのです。ですから、基本、性病を診察してもらおうと思ったら症状が出た部位の専門に行けばよいわけです。尿道が痛ければ泌尿器科、皮膚がかゆければ皮膚科・・・という具合です。実際そのようにされている方も多いのではないかと思いますが、それで本当に大丈夫でしょうか?クラミジアのように感染力自体は弱く、治し方もわかっている病気であるにもかかわらず、先進国たる日本で右肩上がりに増殖しているのは、クリニック選択を誤り、完治せずに性行為を繰り返してしまうということもあるのかもしれないと私は考えています。そして医療者側として情報発信力不足を反省しているわけです。
「STDは決められた薬を飲ませれば治る」と安易に考える医者と患者様は意外に多いです。痛い、痒いといった症状がおさまれば、病原菌は完全に無くなったと考えてよいのでしょうか?治療後の判定検査を怠ったり、患者が途中で治療を勝手に止めてしまうと、潜在化した菌によって再発を繰り返したり、菌が耐性化したりパートナーにうつすことを止められません。また性病は感染していても自覚症状が出にくく、知らない間に他人にうつしてしまうことが多い病気ですので、気になる行為をした際には必ず自分の体に敏感に、普段と違う点がないかチェックをして自覚をもつことが重要です。そうしたうえで検査を受けたとしても、多くの性病検査は残念ながら100%信頼できるものではないのです。検査をするときの状態や、検体の保存状態などに左右されます。検査は1種類だけではなくて、たくさんの種類があって、それぞれ精度がまったく違います。診断は検査だけに頼らず、患者さんの症状や状況、尿や分泌物などの様子を見ながら総合的に判断しなければなりません。さらに性病は性生活を営むカップルの病気だという認識が薄いことも問題です。パートナーの治療もしなければそのうちまた感染してしまいます。さらに問題となるのは効かない薬でもSTDの治療薬として認可されていることではないでしょうか。性病の臨床最前線では病原菌と治療薬がいたちごっこを繰り返しています。すでに効果がなくなってしまっている薬(抗生剤)というものが多くあります。厚生労働省が性病の治療薬として認可している薬の中でも、国の定めた用法、用量では効かなくなってしまった薬はたくさんあります。つまり保険診療機関で処方できる薬には限界があるということ、専門外の医師が誤った選択をしてしまう余地を残しているということが言えるのです。
こういった諸々の問題に対し、ひとつひとつ解決方法を考え提示するのが甲府メンズメディカルクリニックの使命だと考えています。豊富な臨床経験に基づき、現在最高感度を誇るPCR法での検査と患者様の症状を総合的に勘案して出す診断と、適切な種類、推奨される服用期間に見合うお薬の処方、カップル診療(メンズクリニックの例外です)で徹底的に根治させることを狙っています。現在、性病疑いでお悩みの方がいらっしゃいましたら是非一度甲府メンズメディカルクリニックにご相談いただきたいと思います。
次回ご予約可能日は10月22日(土)となります。急患はこの限りではございませんので、まずはお電話にてお問い合わせいただければ、対応させていただきます。

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